8.故障診断(上級編)
故障診断の上級編です。診断には専用工具が必要になる場合があります。機械知識ある方を対象にしたページです。
エンジンの取扱いに慣れていない方は参考情報としてください。
※故障内容によっては部品の取り外し、調整を行うことで機械のコンディションを悪化させたり、怪我をする可能性
があります。部品の取り外し、調整は自己責任で行ってください。
1.症状別 故障診断 刈払機編 そのB
1-6.エンジン
エンジンの故障を診断する前に1-1から1-5までの項目をすべて確認をしてください。
- アイドリングの回転時にはエンストするが、高速運転は可能。
@オイルシールが破損している。(要交換)
Aクランクケースからのエア漏れがある。 ⇒ クランクケースのシールをし直す。場合により交換をする。
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エンジンの出力が十分ではなく、エンジン回転が不安定。
@ピストンリング・ピストンの摩耗あるいは損傷している。(要交換)
Aマフラー及びシリンダーの排気ポートにカーボンが付着している。 ⇒ 掃除あるいは交換。
Bエアフィルターが汚れている。 ⇒ 掃除あるいは交換。
C燃料ホース、フィルターの不具合、 ⇒ 掃除あるいは交換する。
- エンジンが異常なほど加熱している。
@シリンダーフィンにゴミが付着している。 ⇒ 掃除をする。
Aフライホイールのファンが汚れている。 ⇒ 掃除をする。
B冷却空気経路がゴミで塞がれている。 ⇒ 掃除をする。
1-7.便利工具
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- 低速、高速時のエンジン回転数をデジタル表示します。
- 2ストローク・4ストロークエンジンに使用可能です。
(測定方法)
その@本体をプラグターミナルから1cmから5cmの位置に設置して測定します。
そのA付属のテストリードをイグニッションリードにクリップで固定して測定します。 |
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- 始動時の点火状態を安全確実に目視することが可能です。
- 低速、高速時の点火状態を確認することができます。
(測定方法)
@始動時テスト:本機をプラグターミナルに接続し、付属のクリップで本体に接続して測定します。
A運転時テスト:本機と本体側のプラグを接続して、本体を通常運転して測定します。 |
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- イグニッションモジュールとフライホイールのゲージを設定することができます。
(使用方法)
イグニッションモジュールの取り付けする際にフライホイールの(N)(S)のマークがある位置とイグニッションモジュールの間に設定ゲージを挟み込み、その状態でイグニッションモジュールを固定します。
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- クラッチ、フライホイールの脱着時のピストンを固定する際に使用します。
- 金属製ではないのでピストンを傷付けることはありません。
(使用方法)
プラグを取り外し、ロッキングストリップを差し込みます。完全に差し込んだ後にロッキングストリップを180度回転させてピストンを固定します。 |